10冊の片づけ本から学んだ“捨てる秘訣”
日常生活を送っていると、知らず知らずのうちにモノが増えていき、気づけば部屋のあちこちに散乱していることがあります。
忙しさを理由に片付けを先延ばししてしまうと、いざ整理しようとしたときに手がつけられないほどモノがあふれてしまいがちです。
そこで本稿では、「捨てる基準」を決めることから始める整理術をご紹介します。
「1年使わないものは、ほぼ出番なし」と心得る
1年使っていない物の大半は、今後も使う可能性が極めて低いと考えられます。特別な思い出がない限り、思い切って処分することで部屋のスペースが一気に広がるでしょう。
判断に迷う場合は「保留ボックス」
どうしても捨てるか悩む場合は、一時的に保管するための「保留ボックス」や袋を用意しましょう。半年から1年経過しても使わなかった物なら、その時点で処分を検討するのが賢明です。
過度な“いつか使うかもしれない”は禁物
「いつか使うかもしれない」と思い込むと、結局はほとんど使わないまま部屋を圧迫することが多いです。本当に必要かどうか、冷静に見極めることが大切です.
理屈では分かるのですが、そもそも何を残せばいいか判断が難しくて…。失敗が怖くなるんですよね。
「捨ててから補充する」――ムダな出費を防ぐ鉄則
捨てることに抵抗を感じる人は少なくありませんが、不要な物を抱えたまま生活していると、必要性が曖昧なまま買い足してしまいがちです。
捨てる前にメモや写真で記録
「捨てた後に必要になったら困る」という不安を払拭するため、あらかじめメモや写真で記録しておくと良いでしょう。
いざ欲しくなった時にも、改めて“本当に必要か”を再検証できます。
本当に必要なものだけを補充
「古いものを処分してから、それでも必要なら購入する」というルールが、不要な在庫と出費を防ぐカギです。
手放した後に改めて考えると、意外に「やっぱり要らない」と気づくこともあります。
あたし、つい「可愛いかも」って目に入ると買っちゃうんだけど、結局使わないものも多くて…。そういう浪費を減らすにはどうしたらいいの?
物を増やす=「管理業務」が増えると認識する
物が多くなるほど、探し物に時間がかかり、掃除の手間もかさんでいきます。これはいわば「自分の仕事量を増やす」ことにほかなりません。
“管理コスト”に気づく
それぞれの物に置き場所やメンテナンスが必要になるため、所持品が増えるほど管理が複雑化します。
仕事面でも情報や書類が増えすぎると効率が下がるように、生活空間でも同じことが起こるのです。
不要なコストは削減する
必要のない物を持ち続けることは、時間やスペースを奪われることと同義です。
管理の手間が増えないよう、定期的に「これ、本当に必要か?」と問いかけ、不要なコストを削減しましょう.
俺はスピード重視派だから、なるべく簡単に片付けたい。収納も失敗したくないから、最初にできる対策があれば知りたいんだが。
収納グッズはすぐ買わず、「手近な素材で試作」してみる
市販の収納ボックスやケースは魅力的ですが、購入後にサイズや使い勝手が合わないと、かえって無駄になってしまうこともあります。
段ボールや紙袋で試作収納
まずは段ボールや紙袋など、捨てても惜しくない素材でサイズや形状を試し、使い勝手をチェックしましょう。
本番用の収納グッズに投資する前に確認できるので、失敗を最小限に抑えられます。
カスタマイズする楽しみ
試作段階で「もっと仕切りが欲しい」「高さを変えたい」といった改善点が出てくることもあります。
DIYが得意な方は、段ボールを少し改造してオリジナルの収納スペースを作るのも一案です.
私、よく100均で収納グッズ買っちゃうんですよね~。でもサイズ合わなくて放置…なんてことも。試作って大事かもしれないですね~。
床に物が置かれている=「収納が合っていない」サイン
部屋が散らかっているときに特に目立つのが、床に置かれている物の数々です。
「片付け下手」と決めつける前に、収納が実際の生活動線に合っていないのではないかと考えてみてください。
原因を探る
床に置きっぱなしになる物の種類を洗い出し、その理由を考えます。
例えば「しまう場所が遠い」「ワンクッション置く場所がない」など、原因が明らかになれば対策も立てやすくなります。
収納の“近道”を確保
よく使う物ほど、取り出しやすく、片付けやすい場所を準備しましょう。
たとえばリモコンならソファ横、よく読む雑誌ならベッドサイドなど、使う場所の近くに収納スペースを設けると床置きを防止できます.
床に物を置いてしまう原因には、往々にして“しまう動線”の不備が関わっています。いかに近い距離で片付けられるかを考えると、実は解決に近づきやすいですよ。動線に合った収納スポットを一つ増やすだけでも効果は大きいものです。
グルーピングは「大まかにまとめる」だけでも十分効果的
整理上手を目指すあまり、最初から細かくラベリングすると挫折しやすくなります。まずは大きなくくりで分類してみましょう。
大分類の習慣化
「文房具」「ケーブル類」「ヘアケア用品」のように、カテゴリーをざっくりと分けて複数箇所に置くのではなく、一箇所にまとめるだけでも、探し物をする時間が大幅に短縮されます。
大きなくくりを維持するだけでも整理効果は十分です。
余裕があれば細分化
さらに管理が必要になってきた時点で、次のステップとして細かくラベリングを行います。
一度に完璧を目指すより、段階的に取り組む方が長続きしやすいです.
収納は見やすいことが理想:隠すならラベリングを忘れずに
収納した途端、どこに何を入れたか分からなくなる――そんな経験がある人も多いはずです。
透明ケースやクリアファイルで“見える化”
中身を確認できる収納を使うと、把握がしやすくなります。とくに細かいアイテムが多い場合には重宝するでしょう。
一目で中身が分かると、取り出す際も片付ける際もスムーズです。
隠す収納の場合は必ずラベリング
一方、見た目をすっきりさせるために中身が見えないボックスを使うなら、ラベルを貼ることが必須です。
「文房具」「工具」「書類」のように大まかで構わないので、後から探す手間をなくしましょう.
よく使うものは「使用場所にできるだけ近く」配置する
使う頻度が高い物ほど、取り出しと片付けが簡単な場所に置くのが鉄則です。
使用頻度と配置場所の照合
キッチンでよく使う調理器具はキッチン周辺へ、ヘアアイロンや整髪料は洗面台付近へ、スマホの充電器はリビングやベッドサイドへ――このように、実際に使うシーンをイメージして配置場所を決めましょう。
面倒くささを排除する
使用場所から離れた場所に収納すると、取り出しが面倒になり、結果的に出しっぱなしになりがちです。
行き来の手間を省くことで散らかりを防ぎ、部屋の整頓が続けやすくなります.
5分でできる“小掃除”を具体的にイメージして継続する
片付けは「やり始めるまでが大変」と感じることが多いものです。そこで、あえて“短時間”に限定して取り組みましょう。
「5分だけ」ルール
「引き出し1段だけ整理する」「机の上の書類を捨てる」といった5分で終わる小さな目標を立てると、始めるハードルがぐっと下がります。
やり始めると意外と集中できるので、そのまま10分、15分と続くことも珍しくありません。
達成感でモチベーション維持
小さなタスクでも完了させると達成感が得られ、片付けに対する苦手意識が薄れます。
その積み重ねが「片付けはやればできる」という自己肯定感につながり、長く続ける原動力になります.
楽しみながら続ける:雑誌やSNSを参考にインスピレーションを得る
片付けそのものが単なる“作業”になってしまうと、モチベーションが下がりやすいもの。上手に楽しみを見つける工夫をしましょう。
SNSで収納アイデアを収集
「#収納アイデア」「#部屋づくり」といったハッシュタグで検索し、ほかの人が工夫している事例を参考にすると、想像以上にインスピレーションが得られます。
オシャレで機能的な部屋を見ると、自分も取り入れたくなるはずです。
雑誌やインテリアサイトでデザインを学ぶ
プロのコーディネート例や雑誌の特集をチェックすることで、色使いや収納レイアウトなど新たな発見があるでしょう。
自分の部屋を理想的な空間へ近づけるためのヒントを得ると、片付けが楽しくなり継続しやすくなります.
結論
部屋の整理を始める際は、「不要なものを捨てる」ことを優先して取り組むのが効果的です。1年使っていない物を処分することで、限られたスペースを有効に活用できるようになります。
さらに「試作収納」で失敗を減らし、大まかなグルーピングとラベリングによって管理をシンプルにすると、散らからない環境を作りやすくなるでしょう。
5分程度の小掃除や床に物が置かれる原因の洗い出しなど、無理のないステップを踏むことが継続の秘訣です。片付けは最初こそ手間に感じることもありますが、やり方を工夫すれば成果が得やすくなります。
ぜひ本稿を参考に、「捨てる」勇気を持って少しずつ快適な部屋づくりを進めてみてください。部屋が整うことで、日々の暮らしにも思わぬ充実感がもたらされるでしょう。