2PC配信で高画質&安定を実現!OBS・キャプチャーボードを使いこなす最強ガイド
話題の重たい最新ゲームをプレイしながら、意気揚々とOBSの「配信開始」ボタンを押した瞬間……。 画面が「カクッ……カクッ……」と無残な紙芝居になり、PCの冷却ファンが「ブォォォォン!」と離陸寸前のヘリコプターのような轟音を響かせたこと、ありませんか?
「いや、私の腕が悪いんじゃない! PCが限界なんだよ……!」って、誰もいない部屋でひっそり天を仰ぎたくなりますよね。痛いほどわかります。
恥ずかしながら告白しますが、僕も昔は「1台のスペックが高ければ、ゲームも配信も余裕でしょ」とタカをくくっていました。結果、配信画面はカクカク、音声はブツ切れ。視聴者さんから「主さん、画面止まってますよ」と優しい(でも刺さる)コメントをいただき、メンタルが静かに削られていった黒歴史があります。
ゲームと配信を1台で同時にこなすというのは、例えるなら「フルマラソンを走りながら、同時に税金の確定申告書を作成する」ようなものです。そりゃあ、いくら優秀な脳みそ(CPU)でもショートしてしまいますよね。
そこで今回ご紹介するのが、国内外のeスポーツ大会やプロのストリーマーがこぞって導入している配信スタイル、「2PC配信」です。
「えー、でも2台もPCを使うなんて設定が難しそうだし、一部のガチ勢だけでしょ?」という声が聞こえてきそうですが……安心してください。 この記事では、文系で機械オンチだった僕でもできた「2PC配信の準備からOBS設定」、そして「絶対に誰しもが一度はぶち当たる、音声・映像トラブルの解決法」まで、すべてを包み隠さず解説します。
これを読めば、あなたの配信は明日から「ヌルヌル・サクサク」の快適仕様に生まれ変わりますよ。

2PC配信の特徴とメリット
ゲームへの負荷を軽減できる
1台のPCでゲーム+配信を同時に行うとCPUやGPUに大きな負荷がかかり、画質やフレームレートが落ちやすくなります。
2PC配信なら、ゲームPCはゲーム専用、配信用PCは配信専用に分担するため、どちらも負荷が軽減されて快適なゲームプレイが可能になります。
高画質・高フレームレートを保ちやすい
OBSなどの配信ソフトによるエンコード処理は配信用PCが担当するため、ゲーム映像を最高設定に近い品質で維持できます。
配信の画質やフレームレートも落とさずに済むため、視聴者にとって見やすい配信になるのが魅力です。
eスポーツ大会でも採用される安定感
国内外の大規模なゲーム大会でも2PC配信が採用されており、高い信頼性と安定感が実証済みです。
競技志向の配信者や、美しく魅せたいストリーマーにとって理想的な方法と言えます。
2PC配信に必要な準備と機材

ゲーム用PCと配信用PCのスペック

- ゲーム用PC: 最新ゲームが快適に動作するGPUと十分なCPU性能を用意
- 配信用PC: CPUやメモリに余裕があるほど配信時のエンコード負荷に耐えられます
- ノートPCでも構いませんが、低スペックすぎると配信がカクつく恐れがあるので注意してください。少し型落ちのゲーミングPCや、ご自宅で眠っているノートPCでも、CPU性能(Core i5の第8世代以上など)がそこそこあれば、立派に役目を果たしてくれます。
キャプチャーボードを選ぶポイント
ここが一番の要です! ゲームPCの映像と音声を、配信用PCに送り届ける「優秀な橋渡し役」。 PC内蔵型もありますが、初心者の方にはUSBケーブルで繋ぐだけの「USB接続タイプ」を強くおすすめします。
ここでは、目的と予算に合わせたおすすめの2機種を比較してみましょう。
【一切の妥協を許さない方向け】Elgato Game Capture 4K S
| 項目 | 仕様 |
| 製品名 | Elgato Game Capture 4K S |
| インターフェース | USB 3.0 Type-C |
| 映像 / 音声入力 | HDMI 2.0 (暗号化なし) |
| アナログ音声入力 | 3.5 mm TRS (ステレオ) ライン入力端子 |
| 映像 / 音声出力 | HDMI 2.0 (遅延なしパススルー) |
| 最大パススルー解像度 | 2160p60 (4K), 1440p144, 1080p240 |
| 最大キャプチャ解像度 | 2160p60, 1440p144, 1080p120, 1080p60, 720p60, 567p, 480p |
| HDR対応 | パススルー: 10-bit HDR (最大 4K60) キャプチャ: 最大 1080p60 (※Windowsのみ対応) |
| VRR (可変リフレッシュレート) | パススルー対応 |
| 外形寸法 | 幅 112 × 奥行 72 × 高さ 17 mm |
| 重量 | 90 g |
| 対応OS | Windows 11 (64-bit) macOS 13 以降 iPadOS (USB-C搭載モデル) |
| システム要件 (Windows) | CPU: Intel Core i5 (第8世代以降) または AMD Ryzen GPU: NVIDIA GeForce RTX 10xx (GTX 1050) または同等品以上 RAM: 8GB以上 (デュアルチャネル動作) |
| システム要件 (Mac) | CPU/GPU: Apple M1チップ以上 |
いやこれ、本当にオーバースペックなバケモノ機材です。
自分がプレイするモニターには「1080pの240Hz」という超ヌルヌル映像を送りつつ、配信用PCには「1080pの60Hz」で送る、なんていう器用な真似ができてしまいます。「機材のせいで負けた」という言い訳を物理的に不可能にする、恐ろしいほど優秀な一台です。
【コスパ重視の救世主】UGREEN キャプチャーボード
| 項 目 | UGREEN キャプチャーボード スペック |
|---|---|
| 入出力ポート | HDMI 入力 ×1(HDMI 1.4)/USB-C + USB-A複合出力(USB 3.0 5 Gbps) |
| 最大入力解像度 | 4K (3840 × 2160) @ 60 Hz〈4:2:0〉/4K @ 30 Hz〈4:4:4〉ほか下位互換 |
| パススルー | 4K @ 60 Hz(HDR 非対応)—遅延を抑えて 4K 画面でプレーしながら同時配信・録画 |
| 最大録画解像度 | 1080p @ 60 Hz(YUV2 または MJPEG) |
| キャプチャフォーマット | YUV2、MJPEG ※UVC 1.0 準拠 |
| 音声端子 | 3.5 mm ライン出力/3.5 mm マイク入力(実況・パーティチャット合成可) |
| 本体サイズ・質量 | 102 × 57 × 21 mm / 約 — g(公称値未記載) |
| 付属ケーブル | USB-C ↔ USB-A+C ケーブル 52 cm/HDMI ケーブル 1.5 m |
| 電源 | USB-C ポートから 5 V 給電(外部 AC 不要) |
| 対応 OS | Windows 8.1/10、macOS、Linux、Android、iOS 17/iPadOS 17 以降 |
| 対応ソフト例 | OBS Studio、XSplit、QuickTime Player、TikTok、YouTube、Facebook Live など |
| 対応入力機器 | PC、PlayStation(HDCP OFF)、Xbox、Nintendo Switch、デジタルカメラ 等 |
| 動作温度 | 0 ~ 45 °C (保管 −20 ~ 60 °C) |
| 保証 | 24 か月(通常使用範囲内) |

安いからといって侮ってはいけません。「この価格でちゃんと1080p/60fpsでキャプチャできるの?」と界隈をザワつかせた逸品です。 「耐久性が心配…」という声もあるかもしれませんが、公式店なら24ヶ月の長期保証が付帯します。プラグアンドプレイで、PCに挿すだけで即配信できる手軽さは、初めての1台として間違いなく最適解です。
背面にコード類が集まっていて魅せるキャプチャーボードって感じですね。
OBS(Open Broadcaster Software)の導入
- 高機能かつ無料の配信ソフト
- プラグインやサポート情報が豊富で、初級者から上級者まで幅広く使用されています
- 2PC配信ではゲームPC側・配信用PC側ともにインストールしておくと効率的です
安定した通信環境(ここ、見落としがちです!)
「よし、機材は揃った! Wi-Fiで繋ごう!」 ……ストップです。お願いですから、できる限り「有線LAN」で行ってください。Wi-Fiの電波は気まぐれな猫と同じで、大事な場面に限ってプイッとどこかへ行ってしまいます。
多くのサイトでは機材ばかりを紹介してケーブルを軽視しがちですが、最低でも『CAT6A(カテゴリー6A)』規格のLANケーブルを使ってください。これより古い規格だと、せっかくの2PCの恩恵が通信の渋滞(ボトルネック)で台無しになります。数百円で買える、絶対的な安心への投資です。
Wi-Fiでしか使えない人は是非下の関連ブログを読んでみてください。参考になると思います。

ゲームPCと配信用PCをつなぐ手順

HDMIケーブルとキャプチャーボードの接続
- ゲームPCのHDMI出力 → キャプチャーボードのHDMI入力
USBケーブルで配信用PCへ映像を送る
- キャプチャーボードをUSBケーブルで配信用PCに接続
- 配信用PCのOBSで「映像キャプチャデバイス」を追加し、キャプチャーボードを選択
- ゲーム映像が表示されているか、音声が取り込めているか「音声ミキサー」で確認
ディスプレイ設定は「表示画面を拡張する」
- ゲームPCのディスプレイ設定 → マルチディスプレイを「拡張」に設定
- 「複製」設定だと正常に動作しないことがあるので注意
- OBSで全画面プロジェクターをキャプチャーボードに送ることで、ゲーム映像と音声を配信用PCへ渡します
OBSの設定で押さえるべきポイント
ゲームPC側のOBS設定
- ソースの「+」を押し、「画面キャプチャ」などで、自分のゲーム画面をOBSに映します。
- 画面の中央で右クリックし、「全画面プロジェクター(プレビュー)」を選択。出力先を「キャプチャーボード(モニターとして認識されています)」に指定します。(※これで、ゲーム画面だけが配信用PCへ綺麗に送られます)
- 音声ミキサーの歯車マーク(オーディオの詳細プロパティ)を開き、ゲーム音やマイク音の「音声モニタリング」を「モニターと出力」に変更します。これで音も一緒に流れるようになります。
配信用PC側のOBS設定
- ソースの「+」を押し、「映像キャプチャデバイス」を追加。デバイス名から接続したキャプチャーボード(ElgatoやUGREENなど)を選びます。
- 画面にゲーム映像が映り、下の音声ミキサーのバーがピョコピョコ動いていれば大成功です!
- あとは、配信用PCのスペックに合わせてエンコード設定(ビットレートを6000kbpsにするなど)を行い、YouTubeやTwitchなどのプラットフォームに繋ぐだけです。

【永久保存版】2PC配信の「あるあるトラブル」と解決法
さて、ここからが本記事のメインディッシュです。 2PC配信は素晴らしいシステムですが、設定の途中で「音が消えた」「映像がズレる」といったトラブルが、ほぼ確実と言っていいほど1回は発生します。

僕自身が過去に頭を抱えながら解決してきたトラブルと、その具体的な解決策をまとめました。ぜひブックマークしておいてください。
トラブル①「配信用PCにゲームの音が全く来てない!」
【症状】 映像は綺麗に映っているのに、OBSの音声ミキサーがピクリとも動かない。無音状態。 【解決策】 一番多い原因は「オーディオ出力モード」の設定漏れです。 配信用PCのOBSで「映像キャプチャデバイス」をダブルクリックし、一番下までスクロールしてください。
- 「音声出力モード」を「デスクトップ音声出力(WaveOut)」に変更します。
- それでもダメな場合は、「カスタム音声デバイスを使用する」にチェックを入れ、リストからご自身のキャプチャーボードを選択してください。 「なんでデフォルトで音が出る設定じゃないの…」とツッコミたくなりますが、グッと堪えてこのチェックを入れてみてください。これで大半は直ります。
トラブル②「マイクの音が二重に聞こえる(エコーがかかる)」
【症状】 視聴者さんから「声がやまびこみたいになってるよ」と指摘される。 【解決策】 ゲームPCと配信用PCの両方で「マイクの音を拾って流す」設定になっているのが原因です。
- ゲーム用PCのOBS: マイクの「音声モニタリング」を「モニターオフ」にする。
- 配信用PCのOBS: マイク自体を配信用PCに直接繋いで、そちらのOBSだけで拾うようにすると、設定がシンプルになりエコーを防げます。
トラブル③「ゲーム画面が横にスパッと割れる(ティアリング)」
【症状】 視点を激しく動かした時、画面の真ん中あたりで映像がズレてカクつく現象。 【解決策】 ゲーム用モニター(144Hzなど)とキャプチャーボード(60Hz)の、リフレッシュレートの違いから起こります。 先ほどお伝えした通り、ゲームPC側で「ディスプレイの拡張」+「OBSの全画面プロジェクター出力」を行っていれば、この現象は劇的に防げます。「複製」設定になっている場合は、今すぐ直してみてください。
トラブル④「映像と自分の声(口の動き)がズレている」
【症状】 自分が「危ない!」と叫んでから、1秒後にゲーム内で爆発が起きるような、腹話術状態になる。 【解決策】 キャプチャーボードを経由する「映像」には、ほんのわずかな処理遅延(0.1秒〜0.5秒ほど)が発生します。そのため、直接配信用PCに繋いだマイクの音声のほうが「先に」届いてしまうのです。
- 配信用PCのOBSで、音声ミキサーの歯車マーク(オーディオの詳細プロパティ)を開きます。
- マイクの「同期オフセット」の項目に「200ms」〜「500ms」(ミリ秒)と入力し、テスト録画をしながら口の動きと映像がピッタリ合う数値を探ってみてください。
トラブル⑤「PCが熱くなりすぎて配信がカクつく」
【症状】 特に夏場、配信中にPCの動作が極端に重くなる。 【解決策】 熱暴走のサインです。僕は現在九州に住んでいるのですが、梅雨から夏にかけてのあのまとわりつくような湿気と猛暑の中、2台のPCを同時にフル稼働させると、部屋が本当にサウナ状態になります。人間が暑い時は、PCはもっと暑がっています。
- PCの排気口周りにモノを置かない(壁から少し離す)。
- 定期的にエアダスターでPC内部(ファンなど)のホコリを掃除する。
- PCのために、エアコンはケチらずつける。これが一番大事なメンテナンスだったりします。
トラブル⑥「昨日まで普通にできてたのに、急に何も映らなくなった!」
【症状】 設定を一切変えていないのに、OBSの画面が真っ暗になる。 【解決策】 これはOSのアップデートのタイミングで、機材のドライバーが一時的におかしくなることが原因のケースが多いです。
- まずはPCを再起動(シャットダウンではなく「再起動」を選ぶこと)。
- USBケーブルやHDMIケーブルを一度抜き、別のポートに挿し直す。 大抵の謎のトラブルは「ケーブルの抜き差し」と「PC再起動」というアナログな方法で直ることがほとんどです。焦って設定をイジる前に、まずは基本に立ち返ってみましょう。
おわりに:一度設定すれば、そこは「ストレスゼロ」の快適空間
いかがだったでしょうか。
「ケーブルの繋ぎ方」「ディスプレイの拡張設定」「OBSのプロジェクター機能」、そして「音声出力モードの変更」。 このポイントさえしっかり押さえておけば、2PC配信のハードルは決して高くありません。最初の設定で少しだけ頭を使うかもしれませんが、それを乗り越えた先には「カクつかない、ストレスフリーな配信ライフ」が待っています。
この記事のトラブルシューティングを頭の片隅に置いておけば、急に音が出なくなっても落ち着いて対処できるはずです。
さあ、ホコリを被っている「前のPC」を叩き起こして、今日から快適な2PC配信環境を作ってみませんか? 視聴者さんから「今日の配信、なんだか映像が綺麗ですね!」と言われるちょっとした喜びを、ぜひ味わってみてくださいね。
