此元和津也作品3選|初めて観る人におすすめしたい3作品
「面白い作品を観たいけど、何を観ればいいか分からない」
そんなときに、僕がぜひ知ってほしいのが此元和津也(このもとかづや)さんの作品です。
会話が面白い。
登場人物が妙に身近に感じる。
そして、何気ないやり取りが、後になって効いてくる。
こういう作品が好きなら、かなりハマると思います。
僕自身、『セトウツミ』や『ブラック校則』、『オッドタクシー』を観てきましたが、どれも方向性が違うのに、「普通の人たちが会話をしているだけなのに、なぜか面白い」という共通点がありました。
今回は、まだ此元和津也作品を観たことがない人に向けて、初めて観るなら知っておいてほしい3作品を紹介します。
作品の内容を深く掘り下げるというより、できるだけネタバレを避けながら「どんな人におすすめなのか」を中心に紹介していきます。
此元和津也作品の魅力は「普通の人たちの会話が面白い」
此元和津也さんの作品をいくつか観て、僕が特に面白いと感じたのが、登場人物がどこか身近に感じられることです。
ものすごく特別な人が出てきて、世界を救う。
そんなタイプの作品ではありません。
むしろ、
「こういう人、学校にいたな」
「こういう人、どこかにいそう」
と思える人物が多い。
それなのに、その人たちの会話や行動を追っていると、いつの間にか物語に引き込まれていきます。
だからこそ、作品の世界に入りやすい。
初めて観る人にもおすすめしやすい作風だと僕は感じています。
① 『セトウツミ』|高校生2人が話しているだけなのに、ずっと面白い
最初におすすめしたいのが『セトウツミ』です。
高校生の瀬戸(せと)と内海(うつみ)が、放課後に河原で話をする。
基本的には、それだけです。
「それだけで面白いの?」
と思うかもしれません。
僕も最初に説明するときは、そう思われそうだなと思います。
でも、これが面白い。
瀬戸が「どこにでもいそう」なのがいい
僕は瀬戸が好きです。
瀬戸は、ものすごく特殊なキャラクターというわけではありません。
どこにでもいそうな、ちょっと話好きな感じ。
こういう人、学生時代に一人くらいいたんじゃないでしょうか。
だから瀬戸と内海の会話を観ていると、妙に懐かしく感じます。
学生の頃、友達と集まって、特に目的もなく話していた時間。
くだらない話をしているだけなのに、なぜか楽しい。

『セトウツミ』には、そういう時間があります。
夏休みの花火の場面は、終盤にかけてボケが渋滞する
僕が特に好きなのが、夏休みにみんなで集まって花火をする場面です。
会話が進んでいくにつれて、ボケがどんどん重なっていく。
そして終盤に近づくほど、「まだ続くのか」と思うくらいボケが渋滞していく。
僕はここでかなり笑いました。
この作品の面白さは、派手な展開ではありません。
会話のテンポと、ちょっとしたズレだけで笑わせてくれる。
そこが魅力です。
「最近、大きな事件が起こる作品より、ゆるく観られる作品が観たい」
そんな人には、かなりおすすめです。
映画版なので、まず1本観てみたい人にも入りやすい作品です。
② 『ブラック校則』|「普通の学生」が物語を動かしていく
次におすすめしたいのが『ブラック校則』です。
こちらは僕はドラマ版を観ました。
学校を舞台に、理不尽な校則に向き合っていく物語です。
ただ、僕が面白いと思ったのは、単純に「悪い校則をなくそう」という話だけではないところです。
小野田(おのだ)が普通っぽいから面白い
僕が好きなのが小野田です。
小野田は、いかにも「物語の主人公です」という感じではありません。
むしろ、どこにでもいそうな普通の学生に見えます。
だからこそ、
「この人がここからどうするんだろう」
と思いながら観ることができます。
そして、その小野田が少しずつ展開を作っていく。
ここが面白い。

学校が舞台なので、自分の学生時代を思い出す人もいると思います。
当時は当たり前だと思っていたルールも、大人になってから考えると、
「これって何のためだったんだろう?」
と思うことがあります。
そうした身近な違和感を、ドラマとして楽しめる作品です。
『セトウツミ』よりストーリー性のある作品が観たい人には、こちらが入りやすいと思います。
③ 『オッドタクシー』|何気ない会話が、少しずつつながっていく
そして、3作品の中でも特におすすめしたいのが『オッドタクシー』です。
主人公は、小戸川(おどかわ)というタクシー運転手。
この設定だけ聞くと、
「動物キャラクターが出てくる、ゆるいアニメなのかな?」
と思うかもしれません。
僕も最初の印象だけなら、もう少し軽い作品を想像していました。
ところが、実際に観てみると全然違いました。
小戸川が好き
僕は小戸川が好きです。
小戸川も、ものすごく特別なヒーローというわけではありません。
タクシーを運転している、どこか普通っぽい人物です。
でも、その小戸川の周りで少しずつ不穏なことが起こっていく。
どの話を観ても、
「なんか変だな」
「この会話、何かあるんじゃないか?」
という空気が漂っています。
そして、話が進んでいくと、その不穏さの理由が少しずつ分かってくる。
この構成がかなり面白いです。

タクシーのラジオがいい味を出している
個人的には、タクシーの中で流れているラジオも好きです。
会話だけではなく、ラジオの存在も含めて作品の空気を作っている感じがします。
最初は何気なく聞いていたものが、話が進むと妙に気になってくる。
この「何気ないものが、あとから意味を持ってくる」感じが、この作品の面白さだと思います。
僕は2周しました。
1周目ではストーリーを追いながら観て、2周目になると、
「この会話、最初に観たときと意味が違って見えるな」
というところが増えていきました。
ミステリーが好きな人はもちろん、会話中心の作品が好きな人にもおすすめです。
初めて観るなら、どれからがおすすめ?
3作品とも面白いですが、求めているものによって選ぶと入りやすいと思います。
| こんな気分 | おすすめ |
|---|---|
| ゆるく笑える会話劇が観たい | 『セトウツミ』 |
| 学校を舞台にした青春ドラマが観たい | 『ブラック校則』 |
| 会話を楽しみながら、先の展開が気になる作品が観たい | 『オッドタクシー』 |
特に「最近ちょっと疲れていて、難しい作品は観たくない」という人なら、『セトウツミ』から入るのもいいと思います。
逆に、
「ただ笑うだけじゃなく、続きが気になる作品が観たい」
なら『オッドタクシー』。
その間くらいで、青春ドラマを楽しみたいなら『ブラック校則』。
そんな選び方がしやすい3作品です。
此元和津也作品をまだ観たことがない人へ
僕がこの3作品をおすすめしたい理由は、どれも登場人物を身近に感じながら観られるからです。
瀬戸は、どこにでもいそうな話好きな高校生。
小野田は、普通の学生に見えるのに物語を動かしていく。
小戸川も、一見すると普通のタクシー運転手です。
でも、そんな「普通っぽい人たち」が会話をして、少しずつ状況が変わっていく。
その積み重ねが面白い。
派手な設定や大きな演出だけではなく、会話や人物の面白さで作品に引き込まれるタイプの作品が好きなら、一度観てみてほしいです。
僕自身は『オッドタクシー』を2周するくらいハマりましたが、そこから『セトウツミ』や『ブラック校則』にも興味が広がりました。
「何か面白い作品を観たいけど、まだ観るものが決まっていない」
そんなときの候補として、この3作品を覚えておいてもらえたら嬉しいです。
3作品をまとめて観るならHuluもおすすめ
今回紹介した『セトウツミ』『ブラック校則』『オッドタクシー』は、現在Huluでそれぞれ配信されています。『セトウツミ』の映画版、『ブラック校則』、『オッドタクシー』はいずれもHulu公式ページで確認できます。
「まず1作品だけ観てみよう」と思っても、1本観ると次も気になってくるのがこの3作品。
僕なら、まず『セトウツミ』で会話劇を楽しんで、次に『ブラック校則』、最後に『オッドタクシー』という順番で観てみます。
此元和津也作品をまだ観たことがないなら、まとめて楽しめるタイミングでぜひどうぞ。
